2024-07-01から1ヶ月間の記事一覧

クイーンズ・ギャンビット(ウォルター・テヴィス)

すごく面白かったです。実はドラマは見ていないのだけど、とても評判がよかったので気になっていました。ノベライズだったら何となく読まなかったと思うのだけど、原作小説であって、しかも作者は『ハスラー』や『地球に落ちてきた男』の原作も書いていると…

PIG/ピッグ(マイケル・サルノスキ)

いわゆるよくあるニコラス・ケイジものとは一線を画していて、画調も端正だし(見始めてすぐにこれはちょっと違うなと居住まいを正したくらい)、本人も久しぶりにエキセントリックなだけじゃない無言で語る演技をしていましたね。 実は『クワイエット・プレ…

アフターサン(シャーロット・ウェルズ)

淡彩画の趣の作品でした。監督のごく個人的な部分と動機から作られた映画であると一見して分かるけれど、それでいて普遍的な要素がある作品ですね。 この映画でいえば、あの時どこまで自分は父親に寄り添えていたのだろうかという後悔の念はあると思うのだけ…

タクシー運転手(チャン・フン)

韓国映画に力作が多い現代史もの。今作も素晴らしかったです。『義兄弟』の監督だったんですね。再びのタッグのソン・ガンホはいつもどおりの好演。ユ・ヘジンも本当にこういう市井の人の演技がすごくいいですよね。というか役者陣はみなよかった。 主人公の…

真珠湾の冬(ジェイムズ・ケストレル)

手堅い警察小説のような導入から始まって、アジアを股にかけたエスピオナージュに展開し、最後は壮大な大河ドラマになるという、遠くまで連れてこられたなあという感慨。面白かったです。 東京編が結構分量があるのですが、ちょっと『シブミ』的なものを連想…

ザ・ファブル 殺さない殺し屋(江口カン)

邦画のアクションとしてはトップといっていいと思いました。今回はジョン・ウィックというより往年の香港無茶アクションの再現といった風情でしたが、日本の撮影条件でよく頑張ったなと思います。 エモーションの醸成も上手で、前回同様手堅かった(ただ最後…

ラン・ハイド・ファイト(カイル・ランキン)

誰もが夢想する(特にダイ・ハード以降顕著だと思うのですが)「もしこの建物(学校)がテロリストに占拠されたら、どうやって脱出するか?」を映画化した心意気は買いたいと思いました。しかしそこまでだったかな… 正直、主人公の女の子が軍人の父から教え…

こちらあみ子(森井勇佑)

映画は基本的に娯楽として見ているので、現実世界のつらさはフィクションでわざわざ見たくないと渡鬼ですら避けてきた私としては、許容量を超えた話でした。 親は何か専門家に相談なりすべきだなと思いました。 ☆☆

ザ・プレデター(シェーン・ブラック)

やはり一連のシリーズの中では一番好きかもしれない。いちいちセリフが気が利いているし、誰が次の瞬間死ぬのかわからないサバイバルの殺伐さの中で不謹慎ギャグが極まっている。それとアクションの組み立ても立体的で、そうくるか!というギミックも工夫が…