2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧

特攻野郎Aチーム THE MOVIE(ジョー・カーナハン)

話はガチャガチャだけど「無茶な画」を画にしてみせるセンスはあるなあ、という印象にすっかりなってしまった・・・『NARC』の時は全然そんな感じはしなかったのに、『M:i:III』の抜擢には(降板しちゃったけど)なかなか先見の明があったのだなと。 と…

ヒックとドラゴン(ディーン・デュボア、クリス・サンダース)

少年いかにしてトルーク・マクトとなりしか、の物語。どなたかも書かれていましたが、顧みると「ハート・ウォーミングもの」の側面を強調しすぎたトレーラーのせいで、血沸き肉踊る「夏休み冒険映画」としての本分がスポイルされていたきらいがありましたね…

エレクション2(ジョニー・トー)

凄かった。僕にとっては『ゴッドファーザー』に比肩するシリーズになりました。 血で血を洗う会長選を巡る抗争から2年、ロクは無事任期を終え、次期会長選が実施されることになる。ジミーは推されるものの、堅気としての大きな契約を前にして辞退する。一方…

モテキ(久保ミツロウ)

お盆に『ばかもの』と一緒に読んだので、なんだか渾然一体になってしまった。こちらも、男女の恋愛に留まらない、コミュニケーションというものの困難さをひとつのテーマにした作品でしたね。 ところで、ヒロインたちの何人かは、エピソードとしては投げっぱ…

ばかもの(絲山秋子)

アルコール依存症、宗教、傷つけてしまった妻への呵責の念、外圧ではなく、自らの内圧に耐えかねて崩壊していく個人や関係。人と人とが関わっていくことには大変な困難が伴うけれど、それでもなお、希望というものは人間同士の関わりの中にこそ見出されるべ…

パンドラの匣(冨永昌敬)

先日読んだ原作は、林間学校の高揚が果てしなく引き伸ばされたような一種の「ユートピアもの」の枠で展開する青春喜劇で、あまりメメント・モリというか、エロスとタナトスみたいな方面の要素は感じられないのがむしろ予想外という、風通しのよい小説でした…

都市伝説

定期的に掲示板サイトなどで話題に上る「歯科衛生士さんが胸を押し付けてくる件」。僕は年2回定期的に歯のクリーニングに行くのだけど、そんなことある訳ないでしょ、でもちょっと今回は気をつけてみよう、と先日上半期の治療に行きました。 なるほど、(当…

フォロー・ミー(キャロル・リード)

[rakuten:neowing-r:10270879:image] 会計士のチャールズは、自らの属する虚飾に塗れた「エスタブリッシュメントの世界」に嫌気が差し、独身貴族を嘯く日々だった。そんな彼はある日、小さなレストランで可憐なアメリカの女の子ベリンダに巡りあう。今までの…

清作の妻(増村保造)

妾女と蔑まれながらも、母の故郷に帰らざるを得なかったお兼。彼女は村の模範青年との誉れ高い清作といつしか結ばれるが、彼は日露戦争により再招集される。母を失い、「清作」が世界そのものとなっていた彼女は、ある決断をする・・・ 初めての若尾文子ディ…

WORLD WAR Z(マックス・ブルックス)

人類が破滅の淵にまで追い詰められた「世界Z大戦」から10年。国連の戦後報告書作成担当者である主人公:インタビュアーは、ようやく回復の緒に就いた世界各国を周り、様々な場所、立場で「ゾンビ戦争」に関わった人々から証言を得る。無機質なレポートに…

ブラッド・ブラザース / 刺馬(チェン・チェ)

途中まで見たところで、あれこの話前に・・・ってなったのだけど、ちょっと前に見た『ウォーロード』(傑作!)のリメイク元だったんですね。(結末に触れます。) その日暮らしの気ままな山賊生活を続けるチャンとホアンの兄弟。彼らがある日襲撃した男は凄…