アフターサン(シャーロット・ウェルズ)

 淡彩画の趣の作品でした。監督のごく個人的な部分と動機から作られた映画であると一見して分かるけれど、それでいて普遍的な要素がある作品ですね。

 この映画でいえば、あの時どこまで自分は父親に寄り添えていたのだろうかという後悔の念はあると思うのだけど、その一方でどこまでいっても人間には分からない、分かりえない部分がある。それは家族という一番近しいはずである関係でもしかり。人生とは、そこにおける家族という関係性とはなんなのだろうか、という問いを投げかけられているような気がしました。

☆☆☆1/2