2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧

コンフィデンシャル/共助(キム・ソンフン)

北と南の国境を越えた相棒ものは『義兄弟』しかり、傑作が多いですね。主人公のひとりはヒョンビンだったんだけど、この人が話題になっていた「愛の不時着」の役者さんだったんですね。同じく北朝鮮の実直な軍人という役どころで、キャスティングにはこの映…

ゴジラVSコング(アダム・ウィンガード)

(ネタバレかも)低予算のアイディア勝負だからこそ輝く監督たちがいて、アダム・ウィンガードもその一人だったんだな…とちょっと寂しい気持ちになりました。 いくらなんでもちょっと場当たり的な展開すぎる。 ・小栗旬、何しに出てきたの? ・今、仲間が死…

刺青一代(鈴木清順)

クライマックスの殴り込みシーンだけがケレンの効いた監督らしいアクションだったけど、それ以外は普通というか…物語の都合なんだけど、すべての原因になっている弟の愚かさが突出していてちょっとついていけませんでした。 ☆☆1/2

オーメン(ジョン・ムーア)

そういえばリメイクあったね、という遠い記憶でしたが初めて見ました。2000年代特有のクリアで平板なルックで、やっぱりオカルトだったりホラーだったりが70年代に流行ったのは、(ニューシネマあたりからの)粒子も荒々しいフィルムだったからこその見た目…

東京流れ者(鈴木清順)

ありえないロケーション(というかセット)、ビビッドな色使いなど、タランティーノやレフンが傾倒しているのもよく分かる。任侠のよく分からない人間関係はなるほどジョン・ウーだなとか。格好いい画が撮れたら話はどうでもいいと割り切っているのがよく分…

いずれすべては海の中に(サラ・ピンスカー)

同性愛も異性愛もことさらにそのこと自体がテーマとして前景化することなく、(老若男女のような)ただの属性として軽やかに並置されているのが新しいなと思いました。小説ってだんだんこういう感じになっていくのかな、という過渡期を感じます。 スモールビ…

名もなき野良犬の輪舞(ビョン・ソンヒョン)

いやー最高でした。潜入捜査ものなんだけど、「潜入」と知られるのが中盤というように展開が変則的なのが試みとして新鮮だったし、抜き差しならぬ状況(見ている方がどうにも仕方ないと納得するような)を生み出すための脚本が良く練られていて、かつ、演出…

フェイブルマンズ(スティーブン・スピルバーグ)

もっと映画に対する憧憬だったり映画の腕前を磨いたりする場面が多いのかと思ったら、こんなつらい少年時代を送りましたという話が専らだったのでこちらもつらかったです。(まあ一度どこかで吐き出したかったのかもしれない。) 何というか、スピルバーグは…

恐ろしく奇妙な夜(ジョエル・タウンズリー・ロジャーズ)

ミステリとしての強度はそこそこなのだけど、物語のディテールが妙に明確で生々しく記憶に残ってしまう。(時々、物語の全容はぼんやりと忘れてしまっているのに、ある個所だけやけに詳しく覚えていて、「あれって何ていう作品だったっけ…」となることがあり…

モガディシュ 脱出までの14日間(リュ・スンワン)

90年代にこんなことが起こっていたなんて、という驚きがまずあるのだけど、邦画だったらアリバイ的な現地ロケとかなんちゃって外国人みたいな微妙な要素が多くなるところ、スケール感といい斟酌する必要がない規模で描かれていて(監督作でいうと『ベルリ…