2024-06-01から1ヶ月間の記事一覧
初めて見たときは、主人公と敵の打つべき手の読み合いが実に巧みで、すごくよく練られた脚本だなと思ったものですが、後から舞台裏を知ったら、実は現場でアドリブで続きを書いていたということで、脚本が緻密だから上手くいくわけでもないから、映画って不…
韓国版はポリティカルサスペンス版横道世之介という感じだったでしょうか。信じられないくらいのお人よしで、長じるにつれペシミズムに囚われてしまった周囲の人々も、主人公の在り様に感化され「人として正しく生きるとは?」ということを改めて考えること…
『極めて私的な超能力』がすごく良かったので読んでみました。大雑把にいうと現代韓国プロレタリア短編小説集なんですが、社会問題への意識の在り方とかその一方でのすっとぼけたユーモアとか、小説界のポン・ジュノという感じがしました。腕も超一級。作者…
シャマラン映画というジャンルがあります。この映画については、テーマも分かるし、演技も上手だし、カメラもよかった。しかし、楽しみ方が正直分からなかったです。という感想になりがちなのがシャマラン映画なのかな、という気が改めてしました。『ハプニ…
そこそこ低予算ではあると思うのですが、安っぽいところは全くなく、「高いところ怖いですよね」という点に照準を絞り切っているのが潔くかつ成功していたと思います。 ただ、サバイバルになってからは些か通常営業になってしまうので、どうやって打開するの…
控えめに言っても最高でした。個人的には「いい時のマンゴールド」だったなあ。 事実とは異なるそうですが、この映画に限って言えば本当の栄冠は誰に輝いたのか?を敵役であるエンツォが一番理解していたというシーンにグッときましたね。(実際はレース会場…
最後まで辿り着いてなかったラファティの短編を改めて読み直しました。5人の大人物!とか天才少年少女たち!みたいな展開はいつもどおりなんだけど、正直、出がらし感は否めない。(「素顔のユリーマ」はヒューゴー賞作品だけあって面白いけど。) 初めて読…
ものすごくお金をかけて(北朝鮮の再現がすごい!!)地味なスパイ映画を作ったなというところに感心しました。政権に都合がいいように北の軍事行動を働きかける作戦を展開していましたが、こういうことって実際にあるんですね。 ところでベネディクト・カン…
高齢女性の殺し屋という、キャラクターとしては結構ありがちな設定を主人公に設定して生活のディテールを描く、というところに期待したのだけど、登場人物たちがあまりにステレオタイプだし(トゥの生意気新人描写などはつらかった…)、ストイックなハードボ…
小学生の頃から断片的には見ているのだけど、ちゃんと見たのは初めてでした。『デス・ロード』はこれの拡大版セルフリメイクといった感じでしたね。 小学生の時、1作目がカッコよい車が活躍するアクションヒーローものかと思ったら、TVで見て予想外にバイオ…
自ら設定したテーマに真摯に向かい合っていてすばらしかったと思います。登場人物たちの感情的なコンフリクトの設定も的確で、我知らず引き込まれました(率直にいって涙しました)。いい意味でロードムービーのダレ場、冗長さも程好くあって、ここ最近の大…
放生会(ほうじょうや)って一般名詞なの?と思ったらやっぱり一義的には筥崎宮のお祭りを意図していたみたい。最近活躍中の女性アーティストを招聘しての楽曲がフィーチャーされているアルバムですね。 デビューして25年以上、明らかに林檎チルドレン的な印…
最初に結論を書いておくと、前作には及ばないもののすごかった、ということでした。アクションの空間構築が素晴らしい。遠景、接写の組み合わせで、どのようなことがどこで起こっているかスムーズに観客に理解させるというか体感させる手腕。ずっとフュリオ…