2014-01-01から1年間の記事一覧

ホビット 決戦のゆくえ(ピーター・ジャクソン)

文句はない、が、面白くもない。というのが講評であります。 やはり当初の構想どおり二部作にすべきだったんや・・・合戦シーンで体感8割は長すぎる。 ☆☆☆1/2

寄生獣(山崎貴)

およそ望みうる最高の形で映画化されたといっていいのではないでしょうか※1。監督の作品にはこれまで正直いい印象がなかったので、嬉しい予想外でした。以下メモで。 ・アクションの構成について:パラサイト同士の斬撃の弾き合いなど、一撃の重さやスピー…

唐津焼:平皿(中里太亀)

最近、週末も仕事に出るような日々が続いていて、このまま慌ただしく年末を迎えるのもあれだから、と連休に家族旅行に出かけたのですが、子供が小さいこともあって近場で目的地は唐津に。現地ですることを特に決めていなかったので、そういえば有田や伊万里…

ニセ札つかいの手記―武田泰淳異色短篇集(武田泰淳)

いわゆるメインストリームとしての著作から外れた、知られざる奇妙な味の短編集、かと予想していたのですがさにあらず。ちょっと重めの中間小説といった趣の作品でした。 収録作品としては、大島渚によって映画化された「白昼の通り魔」が、抜け出すに抜け出…

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(ジェームズ・ガン)

『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』の時はいい意味で大人向けと書いたんだけど、こちらはいい意味で子供向けの映画だったと思います。例によってメモ形式で。 ・まず、堂々たる大作をジェームズ・ガンが真正面から作りきったという点に驚いた…

ビジネスブリーフバッグ:コーチ/ブリーカー

今使っているナイロン+レザーのバッグが相当傷んできていたので、そろそろ買わなきゃと思っていたのですが、ジッパーが壊れたのが最後の一押しになってようやく決断に至りました。(女性はともかく、男性はバッグをどういうタイミングで購入するのだろうか…

靴の手入れ

諸事情により自分のための散財がほとんどできなくなったので、物欲日誌に書くような内容もここのところあまりないんだけど、いろいろ使ってみて自分なりの定番「靴の手入れクリームリスト」ができたのでちょっと書いておきます。(手ごろな値段のもの。) ク…

ペンダントライト:PH50(ポール・ヘニングセン)

猫も杓子もダイニングテーブルといえばPH5っていうのがなあ・・・と思っていた時期が私にもありました。いやーベタ以外のなにものでもないのだけど、やっぱり定番の良さというものはあるのだなと。 予算的にPH4−3も検討したのですが、印象的に小さい…

蛇の卵(R.A.ラファティ)

読みにくいとされる『悪魔は死んだ』が作者の既訳長編ベストだと思っていて。理由を考えると、どんなに迂遠なストーリーテリングであっても、最終的には「冒険活劇もの」というジャンル小説の枠組みに帰ってくるという安心感があったから、かもしれない。 翻…

問いのない答え(長嶋 有)

SNSでゆるやかに繋がるここ最近の世間のありようをまるごと文章世界で再現する、ということと、そこから「秋葉原通り魔事件」や「東日本大震災」という大問題へ斬り込んでいく(ただしいつものようなささやかな身振りで)というのが今作のテーマだったと…

スタッキング可能(松田青子)

話題になっていた本ですね。装丁含め「ナイスセンスな案配」がトータルパッケージとして高評価だった理由である気がします。 表題作については、個人的にはいかにも現代文学的なトリッキーな構造というものがあまり好みでないので、正攻法で書いてほしいとい…

『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(アンソニー&ジョー・ルッソ)

これは良くできた映画でした。なんだか数合わせで作られたようなぬるま湯の前作からすると驚きの進歩。『アベンジャーズ』がいい意味でのお子様ランチだとすると、大人な風格のある作品だと思う。 ・冒頭のランニング合戦でのやりとりからして楽しい。気が利…

ロボコップ(ジョゼ・パジーリャ)

題材との相性から、パジーリャの起用を考えた人は慧眼なり!と当初発表されたときは思ったのだけど、先に結果を申し上げるならば、もっとやれるはずなのに…という感想になります。 オリジナルのどこがよかったのか改めて考えると、あのスッキリしない感じ、…

戦場のメリークリスマス(大島渚)

恥ずかしながら、DVDがレンタル化されて今回初めてみたのですが、たいへん面白かった。いいのは音楽だけ、という感想を当時から聞いていたから、もしかして本当にそういう作品なのではと危惧していたけど※1、杞憂でした。ちなみに僕の記憶の中では『地獄…

ホビット 竜に奪われた王国(ピーター・ジャクソン)

数多のフォロワーが発生したにも関わらず、やはりこの規模と精度でファンタジーを映画化した作品として『指輪物語』シリーズは突出してるな、と改めて思いました。ちょうど『スター・ウォーズ』EP4〜6がそうであるように。違いとしては、結局SWの1〜…

ミスター・ピーナッツ(アダム・ロス)

深く分かりあえたという一体感に陶酔し、しかしその次の瞬間には相手のことを何も知らなかったのだという事実に愕然とする。けれども赤の他人がたまさか同じ屋根の下に暮らしているに過ぎないということを鑑みればそれも理の当然。という、客観的に見れば誠…