男たちの挽歌II(ジョン・ウー)

 久しぶりに見たけど、話が乱暴でしたね、というレベルじゃなかったですね。つじつまとかそんな退屈なキーワードは忘れてしまえという感じの映画でした。そうだったそうだったようやく思い出した。(特にロンさんが発狂するシーン、ひどかったな…と当時思ったんだった、ということを思い出しました。)

 しかし、ガンアクションのスタイリッシュさがうけてハリウッドに招聘された訳だし、この作品なくして『マトリックス』はなかったと思えば、やはり一時代を画した映画ですよね。

☆☆☆1/2

はてしない物語(ミヒャエル・エンデ)

 初めて読んだ時の感動を大切にしたくて、あえて再読をしていなかったのですが、改めて読み返しても素晴らしかったです。

 端的にいえば想像することの大切さを描いていると思うのだけど、抽象的な事柄を扱うことがないがしろにされがちな昨今だからこそ、小・中学生の頃に手に取ってほしいと思います。

☆☆☆☆☆

カウントダウン・シティ(ベン・H・ウィンタース)

 3部作なので前作からのブリッジという位置づけになるのでしょうか。ちょっとがっかりした、という感想も目にしていたのでどうだろうと心配していましたが、悪くなかったですね。

 小惑星が衝突して世界が滅ぶとされている設定だから、というのももちろんあるのだけど、もっと根本的に作者の内面の厭世観が端々に現れているように思われて、(簡単に良い悪いと言えないような)それが独特の雰囲気を醸し出しているような気がします。コロナウイルスの蔓延する現在だからこそ、作品の閉塞感に響くものを感じてしまうのかもしれません。

☆☆☆1/2

思い出したこと

 映画を観ているとき、「今、映画観ているな!」という画面構成や演出が一体になった映画の構築力そのものに感じ入ることがあるけど(『寝ても覚めても』等)、一方で『愛がなんだ』等そういう「映画的感興」はないけれど面白いという作品もあって、違いはなんだろう、と常々思ってきた。蓮實重彥のいう映画の良し悪しはその辺りのことなのだろうか?

 というのも、蓮實重彥は意外なほどタランティーノを高く評価しているけど、僕も(そういうことを知る前に見た)『イングロリアス~』の冒頭などに、堂々とした「映画」を感じて、いわゆるパルプフィクションのフォロワー達とはそもそも完全に格が違うんだなと思ったことがあったから。※

 ところでこのメモを書こうと思った脈絡は、ゴダールが亡くなって、そういえばタランティーノのバンド・アパートって『はなればなれに』から採っているんだったよな、と思い出したから。

※僕は別に蓮實信者って訳じゃないけれど。

ザ・バウンサー(ジュリアン・ルクレルク)

 ケン・ローチが撮ったアクション映画みたいな雰囲気。糊口をしのぐための術がたまたま暴力だった、という世界ですね。「かつて要人警護をしていた男が娘を警察に人質に取られ、やむにやまれず犯罪の世界へ足を踏み入れる」、という1,000回くらい作られてきた話なんですが、無駄を極限まで削ぎ落したソリッドなつくりがとても良かった。必要な要素だけを適切に積み上げれば面白い映画は作ることができるというお手本みたいな作品だと思いました。

☆☆☆☆