2004-11-01から1ヶ月間の記事一覧

順列都市(グレッグ・イーガン)

短篇集しか今まで読んだことがなくて、読んだ時には、このボリュームにこのアイディア数は多すぎてもったいない!と思わず読者側なのに貧乏根性を出してしまうほどだったのである。だから長編でちょうどいい按配だと思っていた。今作を読むまでは。 またジャ…

Mr.インクレディブル(ブラッド・バード)

アイアン・ジャイアントで観客の涙を搾り取ったバード監督と、子供のみならず大人の鑑賞に堪えるクオリティの物語づくりで定評のあるピクサーが組む!という夢のようなプロジェクト。心待ちにしていたこの作品をようやく観たのですが・・・ 素晴らしいのひと…

JET SOUNDS(ニコラ・コンテ)

遡ってみました。思ったよりラウンジ寄りなテイストである。この路線を期待してアザー・ディレクションズを買った人はビックリだったろうな。僕は順序が逆になったのでジャズが本分の人だとばかり思っていたのですが。まあライナーを読むとどちらがメインと…

春の惑い(田壮壮)

ある地方都市の旧家。その広い屋敷に住むのは、身体をこわしてこもりがちな若主人とその妻、女学生の妹と先代からの使用人だけだった。その時間が止まったような暮らしにある日変化が訪れる。それは主人の旧い親友の訪問。しかし彼は、妻のかつての恋人でも…

Me-imi(岡村靖幸)

個人名義ではものすごく久しぶり。石野卓球とのコラボアルバムが個人的には今ひとつだったので、今回はどうなることやらと思っていたのだが。 「モン−シロ」や「ファミリーチャイム」に過去の楽曲の残り香が感じられただけで、正直なところ、トータルではウ…

ツインズ・エフェクト(ダンテ・ラム)

香港の辻・加護ことツインズ主演のアイドルアクション映画。ツインズという人たちを見るのは初めてだったんだけど、トップアイドルなのに垢抜けない感じがするのは確かにハロプロ系。でも直接的によく似てるのは高島彩かと。アイドル映画なのにちゃんとアク…

サンマルク

エスプレッソマシンを購入してしまうくらい(似非)コーヒーマニアな僕なのだけれども、実はスタバはあまり好きじゃない。行きつけのカフェでも、本当はそこのコーヒー目当てではなくて、読書しててもほっといてくれるのでボーっとしにいってるだけ。 そう、…

アザー・ディレクションズ(ニコラ・コンテ)

ジャンルとしてはクラブ寄りのジャズ、ボサが好きなもので、DJ兼プロデューサーの人が手がけたアルバムは結構好みではないかと聴いてみた。結論から言うと想像してた以上に正統派である。なるほどブルーノートのレーベルから出てるだけのことはある。最近…

座頭市 血煙り街道(三隅研次)

娯楽作品として大変よくできている。この頃の映画の予算規模というのは現在と比較してどの程度のものだったのか。とにかく画面の隅々まで心配りが行き届いている、という印象を受ける。こういう「しっかりした」邦画作品がまた観たいものである。王道。子連…

ニューオーリンズ・トライアル(ゲイリー・フレダー)

監督は「コレクター」(モーフリの方)、「デンバーに死す時」「クローン」というフィルモグラフィが示すように今ひとつピリッとしないサスペンスを撮る職人監督というイメージ。しかも何となくゲイリー・グレイ(「交渉人」「ミニミニ大作戦(新)」)、グ…