2022-12-01から1ヶ月間の記事一覧

ワーニャ伯父さん(チェーホフ)

チェーホフの小説はそこそこ読んでいると思うのだけど、戯曲は実はまだだったので、『ドライブ・マイ・カー』がよいきっかけだったので読んでみました。まあ、小説同様にやり切れないつらい話でしたね。しんどいことは多くても生きていくしかないじゃない、…

彼と彼女の衝撃の瞬間(アリス・フィーニー)

こういう「驚かせてやろう」というのが主目的なミステリは、正直展開に色々無理があるなという点で乗り切れない。そういうのに色気を出さず、いっそ人間ドラマに主眼を置いた作品にすればいいのにと思いました。 ☆☆☆

ロスト・シティZ 失われた黄金都市(ジェームズ・グレイ)

『地獄の黙示録』、というかむしろ『闇の奥』だけど、いわゆる「森に憑かれた男」の話※だったんですね。正直めちゃめちゃアンチクライマックスなドラマだから見通すのは辛かった。でも出演陣がすごく豪華。あとトム・ホランドはイノセントな徒弟(息子)役が…

ザ・ウェイバック(ギャビン・オコナー)

アルコール依存症のバスケットボールのコーチをベン・アフレックが演じる、という「役柄に本人が二重写しになる」要素の一転突破の作品だなと感じました。確かに上手いんだけど、俺の弱さは理由のあることなんだから大目に見てくれという主人公の甘えが受け…

ワンダーウーマン 1984(パティ・ジェンキンス)

冒頭の強盗のくだりがドナー版スーパーマンっぽくてよかった。「ヒーロー活動の日常」というのが好きなので、終始あのトーンで通してもらっても構わなかったくらい。 ところで、強盗団のおっちょこちょいな感じとか、のったりした段取りアクションとか、いか…

テネット(クリストファー・ノーラン)

先日見た『ダンケルク』であれ?と気になって、『テネット』公開当時以来に再見したのだけど、例えば恋愛、嫉妬、友情などの感情に対して、世間一般で期待される反応はこうだよねというシミュレートをしているだけで、内側から湧き出るものとして描けていな…

ダンケルク(クリストファー・ノーラン)

映画館で観ないと真価は分からないタイプの映画だったかな。見終わってなるほどですね…で完結してしまうというか。サバイバルものとしてはまあまあでした。 それにしてもバリー・コーガンってノーラン顔だな(特徴的な顔相好きの意)。 ☆☆☆1/2

ダークタワー(ニコライ・アーセル)

あえてキングがらみでいえば『タリスマン』的ジュブナイル映画としては悪くない、というかむしろ好きでした。特に「我は手で撃たぬ。手で撃つ者、父親の顔を忘却せり。我は〈気〉で狙い定める。」を唱えるシーンなんて、見えを切るという感じで否応なく盛り…

SEOBOK/ソボク(イ・ヨンジュ)

これは良いスキャナーズ、もしくは童夢。最後の爆発に焦点を定めたストレートな語りが潔くていいなと思いました。(見終わって知ってびっくりしたけど『建築学概論』の監督・脚本のイ・ヨンジュだったんですね。)『私を離さないで』でもあったかな。 ☆☆☆1…