2025-09-01から1ヶ月間の記事一覧

サッカー データ革命 ロングボールは時代遅れか(クリス・アンダーセン、デイビッド・サリー)

タイトルで察されるとおり、サッカー版『マネー・ボール』(序章)たらんと書かれた本。惹句として示される「ロングボール」が戦略として現在も有効か?とか、コーナーキックは果たしてもてはやされるほどに有効なチャンスなのか?といったキャッチーなイシ…

フットボール代表プレースタイル図鑑(西部謙司)

各国代表の特徴を端的に説明してくれる図鑑スタイルのガイドブック。アメリカ・カナダ・メキシコ大会に向けて勉強のつもりで読みました。概ね自分の印象の再確認という感じでしたが、監督による戦略スタイルの変遷や、(この本はカタール大会直前に書かれた…

アイスロード リベンジ(ジョナサン・ヘンズリー)

ファン・ビンビンがキャスティングされている時点で嫌な予感があったけど、実際見てみるともっとひどかったというか、いくらなんでも中国に配慮しすぎだろう。それと国の情勢として色々問題はあるのかもしれないけれど、描写が全体的にネパールの人に失礼す…

野獣の血(チョン・ミョングァン)

韓国ノワールの洗練ここに極まれり、という感じですごく良かったです。例えば『名もなき野良犬の輪舞』などはまだちょっと格好つけているところがあったけど、荒々しいままでいいんだというシンプルさが好みでした。 ☆☆☆1/2

オーメン:ザ・ファースト(アルカシャ・スティーブンソン)

ダミアンに至る計画は、割とよくできているような、理屈に無理があるような…ちょっと『アルキメデスの大戦』を思い出しました。ネル・タイガー・フリーさんは雰囲気もパフォーマンスも最高だったですね。 ☆☆☆1/2

夜明けのすべて(三宅唱)

このような社会であったら多少なりとも生きていきやすいだろうけれど、と思いました。しかし現実問題として考えた時に、あのような理不尽な言葉をぶつけられてなお、病気のせいだから仕方ないな、と受け止めるのは難しいだろうな、とも正直思いました。 それ…

マキシーン(タイ・ウェスト)

80年代リバイバルかと思いきや、舞台こそそうだけどあまりその側面は強調されていなかったような。実は1作目、2作目について世間で言われるほど感心していなかったので、最後まで見ておくか、という気分だったのだけど、意外と最終作が一番面白かったで…

ヘラクレス(ブレット・ラトナー)

早い段階で『七人の侍』がやりたいのか…もう100回くらい観たな、とは思うのだけど、演者が魅力的なのと安定感のある演出でそれなりに面白かったですね。(グラフィックノベルが原作のようですが、そちらも『七人の侍』なのかな?)ヘラクレスが実在の人物…

ヴェノム:ザ・ラストダンス(ケリー・マーセル)

びっくりするくらいこじんまりした規模の物語になっていて、しかし身の丈にあった完結を選んだということについては好印象でした。前作は全然乗れなかったのだけど、今回は約束の地を目指すロードムービーになっていて、自ずと二人を中心としたシンプルな筋…

ヒットマンズ・ボディガード(パトリック・ヒューズ)

「殺しを生業にしている男にボディガードが付く、という設定が面白い」という企画だったんですね。横文字タイトルだからその点をスルーしていて、始まってしばらくするまで気付かなかったのは迂闊でした。 ところで評判がよいのは何となく知っていたのだけど…

教皇選挙(エドワード・ベルガー)

撮影、美術、音楽、もちろん脚本と、これ見よがしなところのない、「過不足ない」ことの美点が十全に発揮された映画だったと思います。 普段の映画の指向に関わらず、多くの観客がこれは面白かった!となるポイントは、終わってみれば前教皇の蒔いた種(スキ…