2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧
「ハードボイルド」って本当に使い減りしない形式ですね。これはとても良かったです。 近未来のサンフランシスコ、市民はカルマとよばれる点数で減点管理され、社会の不満のガス抜きに政府は合成ドラッグを合法化していた。人々の孤立化は進み、進化療法によ…
悪逆非道の限りを尽くしたことで悪名高い「五毒門」※1。命が尽きようとしていることを悟った老師は心を痛め、最後の弟子を呼び遺志を託す。5人の兄弟子を探し出し、倒した上で、略奪してきた金品を世の人々のために返すのだ。しかし、一門の伝統で、彼らは…
有子は、高校の卒業を機に上京し、父の許へ赴く。しかし、この年になるまで遠ざけられていた本当の理由は、「愛人の娘」であったからと知る。継母からの女中に対するような厳しい仕打ち。しかし彼女は、恩師の二見から教えられたように、いつも青空のように…
こういうことを書くと原作原理主義者には怒られそうだけど、例えばナウシカの漫画版と映画版の違いくらい大幅に変更があるのかと予想していたので、ちょっと肩透かしでした。映画化の話が具体化する前から伝説的なコミックスということで名前だけは知ってい…
この映画は公開時かなりな酷評だったので、どんなものかと観てみたけれど、言われているほど悪くはなかったのではないかという印象でした。 確かにCGの精度は低いのだけれど、邦画はまあ大体そんなものだし、製作者がどのように見えてほしがっているのか心…
僕は社会的にマージナルな存在とされる人々が、己の誇りを懸けて戦う、という話が大好きで。例えば『キラー・コンドーム』などが「失笑」みたいな枕詞とセットになっている扱いなのが本気で納得がいかない、といったら気分が伝わるでしょうか?という訳で、…
俺はピクサーのアニメが観たいのであって、特にCGアニメが観たいというわけではないのだけど・・・という状況が最近続いており、正直ちょっと食傷ぎみでした。ところがこの作品の評判がいいので、もしかして?と思った次第。 結論から言うと、なるほど好評…
考えてみると、ガイ・リッチーはちゃんとロンドンにこだわって映画を作っている人ですね。そしてロンドンといえばシャーロック・ホームズの街でもあるわけで。ロバート・ダウニーJr.はさておき(いや、ちゃんとホームズでしたけれど)、ハリウッド映画に出…
ソダーバーグのフィルモグラフィでは、『イギリスから来た男』みたいな小品が個人的には好みで。この映画はジョージ・クルーニーにケイト・ブランシェット、そしてトビー・マグワイアというキャストが器に対して盛りすぎな印象もあるのだけど、そしてその割…
今回は買えなかった話ですが。 春ものが欲しくなり、そして例によって流行に流されやすい僕としては、ボリオリのドーヴァーがいろいろな意味でハズレがなかろう(ベタすぎでは・・・という突っ込みは当然として)、ということで、それを目当てにお店に足を運…
市原悦子と原田美枝子につきる、と言い切ってもいいのではないでしょうか?もちろん一番勢いのあった頃の水谷豊の焦燥感溢れるギラギラした演技も良かった。(内容に触れます。) この映画を紹介するのに「理由なき殺人」という言葉で語られることが多いよう…
アポカリプスなう、という訳で『闇の奥』を読んだらすごく久しぶりに観たくなって。ちなみに「完全版」を見るのは初めてでした。(人によってはネタバレかもしれません。) 翻案だけあって、基本的な精神は記憶していたよりも忠実な映画化でした(どころか、…
ちょっとえっ?ってなる邦題ですが、原題は『Charlie Bartlett』というわけで、『ジェリー・マグワイア』みたいな人の名前がタイトルというパターン。邦題はすっかり変わってしまうことが多いのでなかなか気付かないけれど、ハリウッド映画では割と伝統的な…
『Hearts of Darkness』というのは映画ファンならご存知のとおり『地獄の黙示録』の製作現場を追ったドキュメンタリーである訳ですが、何となくざっくり「監督のダークサイド」的な意味合いで捉えていたのだけど、考えてみたら「闇の心奥」つまり闇の奥の原…