ステイサム映画には、無茶苦茶期待しなければ面白く観られる「ほどよい作品」と、そんなに期待してなかったのに「実際観たらすごく面白い作品」があると思うけど、後者だった!!(私が思う後者の例:『パーカー』、『ハミングバード』、『ワイルドカード』)。
最初は主人公ルークの主義が「殺さず」なのかと見せかけて、一線を越えてからは小気味よいほどに殺しまくるのも見どころなんだけど、極めて殺す、極めて殺す、の流麗な殺陣がジョン・ウィックっぽいなと思って観てたらチャド・スタエルスキがアクション・コレオグラファーだったんですね。以下、好きだった点を。
・ルークが人生に踏みとどまる切っ掛けをくれるメイという少女が可愛らしすぎないのがよかった。
・ランタイムが短い!でも95分なのに盛り沢山のサービス!
・過去の同僚である汚職刑事たちと行き掛かり上チームを再結成、みたいな展開があるのだけど、ワイルドバンチ的でよかった。利害が一致したからというドライな関係性も好み。
・殺陣もですが撮り方やモンタージュに工夫があって気が利いてた。
・ルークと過去に因縁のある、特捜チームの同僚だったアレックスというライバルがいるのだけど、力のルーク、知略のアレックスみたいなチームでの役割分担だったのではないかと見せかけて、実は作品世界で最強の暴力マシーンだったと判明するシーン※が超盛り上がる!
・展開は無茶なんだけど、「どうやって話を収拾するつもりなんだ?」という先が見えない話が大好物なのでストライクだったな…
☆☆☆☆1/2