結論を先に書くと前編の方がまとまりがあってよかったです。でもこちらもなかなかでした。
それを前提に、引っかかった点を挙げると、やはりTVムービー的軽さが拭えないこと(例:雨だれに過去の記憶を文字通り投影する演出。こういうのが気が利いていると思っているということですよね…)、クライマックスを飾る敵役である井上半十郎が滅ぼすべき「悪役」ではないこと。井上はタフで腕が立つ仕掛人なのですが、かつて妻を梅安に不義密通されたことで失ったため、その恨みをいつか晴らそうと狙っていたのです…筋が通っているじゃないか!別に悪くない!そのため観客たる我々にはカタルシスがない、ということになるのです。もちろん梅安自身も深く後悔しているし、観客をもやもやさせることこそがプロットの狙いなんだけど、「なかなか人生ままならないものですな」みたいにしたり顔で物語を結ばれても正直釈然としないんですよね。まあそういう話です。
☆☆☆1/2