ドッジボール(ローソン・マーシャル・サーバー)

 ここ最近のコメディでは一番面白かった。最高。
 まず尺が短い(1時間半)というのがいい。構成に全く無駄がなく、観終わった後、映画と一緒に全力疾走したような爽快感がある。なんでもないようで良く練られた脚本は賞賛されるべき。

 あとリミッターを切ったベン・スティラーのはじけた(バカ)演技!!興奮してしゃべっているうちに自分でも何を話しているのか訳が分からなくなってくる所の自然な感じがたまらない。この人はシリアスな芝居も出来るのに、「いま面白いことしてます」的な気取ったところがないのが素敵。(だから「ミート・ザ・ペアレンツ」シリーズは残念なんだけど・・・)

 「負け犬達が努力の末に勝ち組に一泡ふかせる」というスポーツ映画の王道ストーリーとしての骨子がしっかりしているから、それ以外の貪欲なまでに笑いを獲りにいく「邪道な要素」が活きてる。何故に?のカメオ陣(チャック・ノリス!)や反則的なランス・アームストロングの使い方など・・・素晴らしい。

 要は「映画をなめてない」制作側の気迫が見てる方にも伝わってくるってことなんだろう。そうそう、鑑賞時はぜひ吹き替えで!

☆☆☆☆1/2