2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ウルフズ・コール(アントナン・ボードリー)

冒頭はあまり知ることのないフランスから見た世界情勢が示されていて興味深かったのだけど、いかんせん主人公の造形が共感を拒むような人物でどうして?となってしまい作品評価もちょっと…という印象に。軍法会議ものの逸脱行為もさることながら(ヒーローだ…

明日への地図を探して(イアン・サミュエルズ)

そもそもいい年のオジサンである私が、この映画が想定している「お客さん」ではないことが大きいのだと思うのだけど、物語が「インスタでいいねするような心地よさ」に終始するので、結末に至ってもなるほどですね…という感想になりました。 タイムループす…

荒野のホームズ(スティーブ・ホッケンスミス)

ホームズの面白さって「科学的」を建前にしたケレンとか黎明期の(広義の)冒険小説のワクワクが肝だと思うので、なんか違うんだよな…という違和感が先に立って楽しめなかった。そういうことを抜きに独立した「西部が舞台のミステリ」だったら素直に面白かっ…

JUNK HEAD(堀貴秀)

神はディテールに宿るとはよくいったもので、細部のこだわり、リアルさが尋常ではない。それでいてカメラに映る範囲で完結した箱庭といった感じはせず、こういう世界が確かに存在するという感触を獲得しているのが素晴らしかったと思います。(実写映画です…

とんかつDJアゲ太郎(二宮健)

マンガなら「いい感じのDJプレイです」と描写されたら読者が勝手に補完するものだけど、映画だと具体的に音楽が流れるから難しいよな、と思いました。(そういう意味で先日見た『音楽』は改めてすごいと思う。) ☆☆☆

アメリカン・ゴッズ(ニール・ゲイマン)

テレビシリーズがシーズン2で失速して観るのをやめたのだけど、結末が気になるので原作を手に取った次第です。文章は簡潔なのにやたら衒学的なので読むのにとても時間がかかったな… 今更気づいたけど、つまるところ「女神転生USA」だったんですね。それとダ…

ムーンサルト ソ連極秘宇宙計画(アレクセイ・フェドルチェンコ)

ソ連の宇宙開発にまつわるフェイクドキュメンタリー。とりたてて面白くはないのだけど、リアルフッテージと思われる箇所の生々しさが興味深かった。しかしかの国でこういう題材で撮ることができたところがより興味深いと思いました。 ☆☆1/2

インフィニット 無限の記憶(アントワーン・フークワ)

今はしょぼくれた生活を送っているけど、本当の自分はこんなもんじゃないんだ、いつか覚醒して「何者か」になるんだ!という悪い意味で「典型的なYA小説」的なアクション映画だなと思いました。(原作ありだけど、やっぱりそういう話なのかな。) 大がかり…

マジック・マイク(スティーヴン・ソダーバーグ)

どちらかというと『ブギーナイツ』みたいな物語だったんですね。アダムの愚かさ加減にどうしてくれようかと憤りすら感じてしまうのだけど、そういうところも芸道ものの定番かな。(なまじ面倒見がいいために、自分では気が利いてるつもりの弟分のしくじりの…

ラスト・ボーイスカウト(トニー・スコット)

話はすっかり忘れてたけど「今度やったら、殺す」とか「片が付いたらジグを踊ってやるぜ」とか「腹話術の人形」とか、ディテールはやけに覚えていました。公開当時はトニー・スコット監督作ということに気が取られてたのですが、改めて見てみると見事なまで…