女神の見えざる手(ジョン・マッデン)

 オチ解っちゃったアピールは最高にダサいと思うけど、冒頭のシーンで何がしたい話か察してしまったから、ツイストに関する補正なしの分(ここまで本日2回目)、よくできた「仕事もの」だなという感想。劇中『ザ・エージェント』を引き合いに出してるから意図してると思う。

 この映画は原題がハリウッドでよくある「タイトルが主人公の名前もの」でもあって(原題:Miss Sloane)、『ザ・エージェント(原題:Jerry Maguire)』を引き合いに出すのはそれもあると思う。政治とか人間ドラマとかコンゲームとか要素が多いけど、狙ってる感じはあの塩梅ですという宣言というか。

 それにしても主人公がミスをしない映画は爽快ですね。

(ネタバレ追補)普通の完全な娯楽作だったら結末は「法案の投票結果と塀の中でそれを聞いて寂しく微笑む主人公」を映して終わるところだと思うのですが、そこは完全にスルーして「刑務所から出てきた主人公のワンショット、彼女を待っていたのは(あるいは待っていなかったのは)誰だったのか」というオープンエンドだったのが、抑制が効いていて好きでした。

☆☆☆1/2