2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧

バンク・ジョブ(ロジャー・ドナルドソン)

まさしく「手堅い映画」でした。いかにもイギリス顔したおっさんがたくさん出てくるのが良かった。 ☆☆☆

映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと(シド・フィールド)

実際に脚本は書かなくても、これは参考になる本でした。当てはまる具体例を引いてきているから、ということはもちろんあると思うのだけど、「映画の構造の黄金率」というのはやっぱりあるんだな、ということにとても納得。 ☆☆☆☆

エグザイル/絆(ジョニー・トー)

確かに『ザ・ミッション』の後日譚としても観られなくはない話だけど、監督独特の陰惨な雰囲気が色濃くあった『ザ・ミッション』より「バンカラな男の子気分」が横溢する今作の方が好みだったなあ。それにしてもその場のノリでどんどんアドリブで作ったとは…

スローターハウス5(ジョージ・ロイ・ヒル)

村上春樹もオマージュを捧げた有名なフレーズ、「そういうものだ」がどのように処理されているか非常に気になっていたのだけど、結論を申せば出てきませんでしたね。その代わり主人公ピルグリムの造型があらかじめ全てを諦めて、周囲のどんな事柄をも「そう…

ワイルド・バレット(ウェイン・クラマー)

イタリアンマフィアの構成員ジョーイは、麻薬取引の際、金を掠め取ろうとした悪徳警官を射殺した銃の処分を命じられる。それは何でもない仕事のはずだったが、隣家に住む息子の友人オレグが継父を射殺(未遂)したことからあらぬ方向へ・・・ 冒頭こそパルプ…

メイキング・オブ・ピクサー 想像力をつくった人々(デイヴィッド・A・プライス)

熱心なアーケード・ゲーマーだった人なら何となく察していただけるかと思うのですが、「バーチャ・ファイター」から「バーチャ・ファイター2」へ、或いは「リッジ・レーサー」シリーズといったゲームは、バージョンが更新される度に画期的な画像処理技術を…

光車よ、まわれ!(天沢退二郎)

天沢退二郎というと、僕にとってはまず宮沢賢治のよき解説者としてのイメージがあるのだけど、「日本におけるファンタジー」が話題になると必ず挙げられるこの小説が前々から気になっていました。 せっかくだったら本当に子供の頃に読みたかったなあというの…

星を継ぐもの(ジェイムズ・P・ホーガン)

科学者ハントは国連宇宙軍の特命プロジェクトに召喚される。それは、月の調査隊が発見した信じられない存在、推定年代5万年前の「真紅の宇宙服を着た人間」の謎を解明するというものだった。時を同じくして木星の衛星ガニメデで宇宙船が発見される。それは…

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(庵野秀明)

「承」じゃなくて「破」なんだよというのがブラフに終っていない、正に疾風怒濤の展開。(と、いいながら次回「Q」で完結じゃないんだけど・・・)前回も書いたけど、リアルタイムでは自分が社会の荒波に漕ぎ出す前だったのでシンジ君に同化して観ていたの…

続・荒野の用心棒(セルジオ・コルブッチ)

おそらく小学生の頃TVで観て以来。マカロニ・ウエスタンという言葉から想像されるものは概ね全て含まれていて、なお豊穣というか。さすがマスターピースと呼ばれるだけのことはあります。ランタイム1時間半でこれだけのことがやれるという見本ですね。と…