ビバリーヒルズ・コップ2(トニー・スコット)

 この頃のトニー・スコットは「とにかく派手なだけで中身がスカスカ」と批判されていましたが、久しぶりに見てみたら本当に「派手なだけで中身がスカスカ」だったからびっくりしました。

 当時映画館(やその後TVで)で観たときは全然気にならなかったんだけど、80年代のアクションは大体どれもそんな感じだったからなんだろうなあ…(今パロディで80年代アクション風の作品が作られたりしてるけど、実際まんまそんな感じだからパロディですらないっていうね。)

 続けて見たから分かりやすかったのですが、権威はないけど創意工夫でなんとかする、とか人情の機微、といった1作目のしみじみとした良さがことごとく損なわれていたのが残念でした。これは監督ばかりに責めを帰するわけにはいかないと思ったのが、ストーリー:エディ・マーフィとなっていたから、フェラーリに乗ってることにしようぜ、とかボゴミルの娘(1作目いなかったのに…)といい感じにしてくれとか的外れな要素はいろいろ口出ししたからじゃないかな…でもまあ、ABC強盗とか犯行予告暗号※とか、カスタム銃弾を使用とか、犯人側にメリットがない展開って根本的に脚本上の問題だもんな。

 ともあれ、細かいことを言わなければ時代の記録としては悪くない。のかもしれませんね。

☆☆☆

※ケインひとりに罪をかぶせる工作という理屈はあるものの、迂遠すぎるだろ…