ビバリーヒルズ・コップ(マーティン・ブレスト)

 冒頭、例の軽快なテーマ曲が流れるんだけど、それでもごまかしきれない荒んだデトロイトの現状がドキュメンタリー風に撮られてて、あれこんなだったっけ?とまず思ったのですが、その後で事件の発端となる古い悪友の帰郷が描かれると、ああ『ムーンライト』的なバックグラウンドがあったのか、忘れてた…となりました。

 最初のクラッシュシーンこそ派手だけど、総じてアクションは控えめで、そういえば映画というものが今みたいに複数の制作会社が名を連ねないと作れないような大規模な博打みたいじゃなかった頃はそうだったよね、と80年代アクションを思い出したり。

 口八丁手八丁のエディ・マーフィの勢いで作られたような気がしていたけれど、見返して見ると意外とかっちり構築された刑事ものでした。そしてちゃんと面白かったです。

☆☆☆1/2