ヒックとドラゴン 聖地への冒険(ディーン・デュボア)

 映画館で観ないと真価が分からない作品というものが明確にありますが(例えば『ブレードランナー』など)、この映画もそうだったのかなと。

 というように奥歯に物が挟まったような書き方をしてしまいましたが、正直1作目ほどの興奮がなかったし、(三部作としての構成は美しかったとしても)単独作品としては物語的にも起伏に乏しかった気がしました。(2作目について言えばアクション増量みたいな印象でした。)

 しかし、飛翔シーンは映画館で観てこそ、という気がするし、そうだったら随分印象も違ったのかな。70年代の香港映画みたいなドラゴンの恋模様はチャーミングだったけれど。

☆☆☆

※いじわるな見方をすると、1作目ではドラゴン殲滅すべしといっていたバイキングの人々が共生を選ぶようになった、というところまでは飲み込めたのだけど、たかだか10年くらいの話なのに「昔から共に生きてきた」みたいな顔でドラゴンとの別れを惜しむのは厳しかったなあ…結果的にヒックに振り回されっぱなし、という感じだし。