ごく幼い子どもの頃この映画のCMがトラウマだった。大人になって何度か見ているけど本当に異様な映画ですよね。物語を盛り上げるためにショックシーンがあるのではなく、ショックシーンしかない、みたいな感じ。しかし実をいうとナイフでグサーみたいな場面は意外と怖くなくて、むしろ前段の不穏な感じの醸成が一番恐ろしい。ゴブリンのチープなサントラとか、けばけばしい美術と照明とか、それらが相まって得体のしれないもの見てるな…なんだこれは?というのが肝ではなかろうか。最初に殺される女の子は「秘密の扉、かげにアイリスが3つ」みたいなこれ以上ないくらい直接的なヒントを口にするのだけど、なんの脈絡もなくぶち込んでくるなんて、普通の監督なら(ちょっと格好付けたい気持ちが邪魔をして)あんな演出できないからなあ…
☆☆☆1/2