オーメン(ジョン・ムーア)

 そういえばリメイクあったね、という遠い記憶でしたが初めて見ました。2000年代特有のクリアで平板なルックで、やっぱりオカルトだったりホラーだったりが70年代に流行ったのは、(ニューシネマあたりからの)粒子も荒々しいフィルムだったからこその見た目というか空気感のおかげだったのかな、という気がしました。

 話はほぼオリジナルどおり。もともとのモチーフは「子供ってある意味自分の分身のはずなのに、ある時から全然考えてることが分からなくなる」という親特有の不安のメタファーなんだと思うけど、リメイクでは段取りを消化するのに汲々としていてこちらに迫ってこなかった印象でした。(時代、雰囲気の違いもあると思いますが。)

 とはいえ面白すぎず、つまらなすぎず、というこの頃の中規模作品らしい仕上がりで嫌いじゃなかったです。

☆☆☆