ダークタワー(ニコライ・アーセル)

 あえてキングがらみでいえば『タリスマン』的ジュブナイル映画としては悪くない、というかむしろ好きでした。特に「我は手で撃たぬ。手で撃つ者、父親の顔を忘却せり。我は〈気〉で狙い定める。」を唱えるシーンなんて、見えを切るという感じで否応なく盛り上がるじゃないですか。

 ところで『ドクター・スリープ』もそうだったけど、原作以上にキング・ユニバース趣味が押し出されていたような。あんなに「シャイニング」っていってなかったですよね?

 映画版と割り切ればイドリス・エルバも悪くなかったし、黒衣の男マコノヒーもとても良かった(むしろこの人で映画が持ってた印象があります)。主人公はリバー・フェニックスっぽかったですね(若干ベーコンぽくもある)。

 続編が作られなかった3部作の1作目的雰囲気は否めないけれど…

☆☆☆1/2

ウィリアム・ゴールドマンの脚本だったらどんな感じだったのかな。