2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

フランシス・ハ(ノア・バームバック)

過去を顧みて身につまされすぎて居たたまれなくなる感じありました。でも「そのままのきみでいい」って言ってるわけじゃないと思う。(そうじゃなくなったからこその結末だと思うので。) グレタ・ガーウィグさすがだなと思いました。なるほど今の活躍がある…

22年目の告白 -私が殺人犯です-(入江悠)

オリジナルが予想外に面白かったのだけど、あちらは監督がスタントマンの経験があったり※というように、また2作目の『悪女』で明らかになったように、誰も見たことがないアクションを見せてみたい、ということが中心軸にあるのであって、テーマとか物語上の…

続・用心棒(デイヴィッド・ゴードン)

いろんな要素をそつなくまとめてる感じだったけど、そつがないだけというか。これはこの作品に限らず、最近のエンターテインメント小説にはよく感じる。自分がこういったジャンルに慣れてしまったせいか?とも思うのだけど、『深夜プラス1』とか『北壁の死…

シャン・チー(デスティン・ダニエル・クレットン)

悪の化身と善なるゲートキーパーがふとしたことから結婚して主人公が誕生しました、って鉄拳のハリウッド映画化か※!と思いました。 ・というか、ジャッキー映画と武侠もののいいとこどりだった感じ。見慣れてない人(欧米の一般の観客)には新鮮だったかも…

ドラッグウォー 毒戦(ジョニー・トー)

韓国のリメイクの出来があまりによかったので、オリジナルを改めて見たくなったのだけど、アマゾンプライムで復活していたので再見。 一言でいうと身も蓋もない映画ですよね。ドカンと放り出すようにして、素材を味わってくださいというような。元々監督の映…

ストーリー・オブ・マイ・ライフ/わたしの若草物語(グレタ・ガーウィグ)

話全然忘れてたことにびっくりしました。映画もアニメも見てたはずなのに…それはさておき、時制の行き来など新しい語り口でスタンダードな物語を語り直す、というのが眼目だったと思うけれど、やっぱりこういう話はオールドスクールな作りでよかったのでは、…

EXIT イグジット(イ・サングン)

小・中の頃って(なんなら今だって)もしテロリストが襲ってくる等の不測の事態でビルから出られなくなった時に、屋上伝いに脱出するには…と夢想するものだけど、まさにそれを具現化した作品でしたね。場面毎に一工夫しようという姿勢も嬉しかったです。 ☆☆☆…

スレッズ(ミック・ジャクソン)

有名なトラウマ映画と最近知りました。実際見てみたら感受性豊かな幼少期にショックを受ける(主にビジュアル面で)類の作品じゃなくて、年をとればとるほどダメージが大きい話だったですね。心に余裕がある時じゃないときつい内容でしたよ… ところで監督は…

バットマン・リターンズ(ティム・バートン)

ミシェル・ファイファーがヘレナ・ボナム・カーターみたいに撮られていたので、やっぱりこういう感じが好みだったんだな、と思いました。 バートンワールドの実写での再現性(ペン画みたい)がすごくて感心するけど、やっぱり箱庭みたいで窮屈なんだよね。 ☆…

アイネクライネナハトムジーク(今泉力哉)

残念ながら今作は上手だな、と思える瞬間がなかったな。芝居という意味での演出が巧みな監督とは思わないのだけど、役者同士の掛け合いが有機的な何かを生み出す(格好つけていうと「そこで何かが立ち上がる瞬間がある」ということだと思うけれど)場を捉え…

技術者たち(キム・ホンソン)

コン・ゲームものなのでどうしても構えて見ちゃうけど、ツルツルあっさりいただけました、という感じ。でもそこが良さなので。(個人的には似たようなタイトルの『監視者たち』の犯罪者の業みたいなコクがあった方が好きなんだけど。あれはリメイク元も良か…

用心棒(デイヴィッド・ゴードン)

ちょっと物語にとって都合よすぎる展開が多いのと、用心棒稼業がほとんど描かれないので看板に偽りありではないか。というか杉江松恋氏の解説の方が面白かった。 時代の波にさらされて細部が気にかかり、過去のようにはエンターテインメントが楽しめなくなる…

デッド・ドント・ダイ(ジム・ジャームッシュ)

僕は面白かったけど、随分無茶をしているな、とは思いました。 感想を書けばその一言に尽きるのですが、自分の中で発見があったのでもうちょっと書きます。ある映画の「面白そうな雰囲気」の場面を見ているだけで楽しい、という確固たる感覚が僕の中にあって…

シン・エヴァンゲリオン劇場版(庵野秀明)

アマゾンプライムで再見。字幕付きで見たのだけど、しらふじゃ聞いてられない思わせぶりなセリフとか、もうわざとやってるとしか思えない。あと第三村関係は細田作品的な匂いを感じて実は苦手だった。(宮崎駿風だったら飲み込めたと思う。) それとやっぱり…

バトルフロント(ゲイリー・フレダー)

ステイサム映画には、無茶苦茶期待しなければ面白く観られる「ほどよい作品」と、そんなに期待してなかったのに「実際観たらすごく面白い作品」があると思うけど、前者だったかな。スタローンの脚本はタイトなつくりでよかったですね。しかし邦題は意味が正…