韓国のリメイクの出来があまりによかったので、オリジナルを改めて見たくなったのだけど、アマゾンプライムで復活していたので再見。
一言でいうと身も蓋もない映画ですよね。ドカンと放り出すようにして、素材を味わってくださいというような。元々監督の映画では体制側を描くときは情というよりマシーンのように目的を遂行する(時には常軌を逸して)という感じだけど、犯罪者側は「法の埒外を生きる者の矜持」を描く印象があって、今作では麻薬工場主の聾唖の兄弟が正にそんな雰囲気でした。
シャワーを浴びるときも防弾ジャケットを着用している、というディテールは普通に考えたらそんな馬鹿なという話なんだけど、常に「いざという時に備えている」、そして24時間365日がいざという時である、という犯罪者の日常にそのカット1つでこれ以上ないほどの説得力を持たせているんですよね。そういえばリメイク版でも同じキャラクター達が実に魅力的でした。
☆☆☆1/2