ロードハウス 孤独の街(ダグ・リーマン)

 オリジナルの作品が好きなのなんて自分くらいだと思っていたら、突然リメイクされたからびっくりしました。しかし正直なところ、一部の好事家が偏愛するB級アクションというのが実質だと思うのでどんなものかと見てみましたが…

 ワイヤーフェンスで囲まれたライブスペース、自分は極力手を出さずに若造用心棒を指南する主人公、ヒロインは女医さんという要素が踏襲されていて、ああそうだったそうだった!と思い出せて楽しかったのですが、僕が原作を良作たらしめる要素だと思っていた「長年の用心棒稼業に疲弊して、しかしその世界でしか生きられなかった先輩用心棒」の描写と「その死をきっかけに爆発する主人公」がなかったのが残念でした。

 一方、まあ定番ではあるのだけど、ついに一線を越えた敵役の嫌がらせに「俺が恐れていることを教えてやろうか、俺が自分を抑えられなくなることだ!」とブチ切れる主人公については、いよっ!待ってましたという感じだったし、格闘シーンよりも主観と客観が入り混じったようなワンカットのアクションシーン(車の衝突とかボートが吹っ飛ぶところとか)が新鮮でした。

☆☆☆1/2