(ネタバレ)『ローグ・ネイション』の現場は、設定だけ決めてとりあえず撮ってみるというような香港映画みたいなスタイルだったという(あの緻密さからすると)俄かに信じられない話が伝わってきたけど、その点で言うとむしろ『フォールアウト』の方が専らアクションで話を推進していくつくりだったから「そうかもしれない」と思えたのですが、今回はそれを更に推し進めていましたね。アクションしかない、というか。バスター・キートンみたいな先祖返り。
・ポム・クレメンティエフは『ガーディアンズ~』ではほんわかキャラだったのに正反対の造形でしたね。(しかし「アジアンガール冷酷アサシン(時々奇矯なメイク)」は夕張以降の定型という感じもあるので、もう一工夫ほしかった。)でも実際の本人は屈託がありそうな雰囲気もあるのでこちらが近いのかも。
・女泥棒グレースのくだりは丸々削除してもらって、ランタイム1時間45分にしてもらいたかった。(ヘイリー・アトウェルのルックスが何か苦手なのもある…)あえて新登場する意味あったかな?(イーサンの行動原理を再確認するため、というのは分かるけど…)
・イルサはあれだけ前作で落ち着くべきところに落ち着きました、みたいな展開だったのに、また逃亡したんかーい!そして死ぬんかーい!と思わずにいられなかった。しかし『砂の惑星』しかり、レベッカ・ファーガソンは砂漠が似合いますね。
・ゾラはアダム・ドライバーに似てるよね。ホワイト・ウィドウの家族って『ミュンヘン』のルイみたいな存在なんだと思うけど、善悪が薄明な世界で生きるああいうエスピオナージュだな…という要素、好きですね。
・お前に関わる人間はみな死ぬのだ…というフラッシュバックで1作目のクレアが殺されるところ(ですよね?)が繰り返されるけど、せっかくならエマニュエル・べアールにしてほしかった、というか本当はあの時点では死んでなかったから、後悔して思い出すのは変じゃない?(見直さないといけないかな。)
・マクガフィンに本気になっても仕方がないのだけど、今回の鍵の所有者の流れ、『テネット』みたいに誰か説明してくれないかな…
☆☆☆1/2