こういうタイプの娯楽作がアカデミー賞を獲るなんて!と当時思ったものだけど、やっぱり今に到るまで異色ではありますよね。あと公開時は面白いと思ったものの普通だなという感想だったのですが、改めて今見ると演技だけでなく、美術、衣装、撮影、細部に至るまで隙がなくて、ああこの完成度がすごかったんだなと感心しました。今更か!
・オープングクレジットの手書きみたいなフォント、意図が分からないけど珍しい感じでしたね。
・暗視カメラとか、拘束具と拘束マスク、みたいな禍々しい衣装デザインが神がかっている。
・井戸とか新聞の切り抜きみたいな意匠って、ブレードランナーの未来都市みたいに後のサイコスリラーのプロダクションデザインに呪縛に近いような影響を与えている完成度ですよね。こちらの影響についてはあまり言及されないような気がするので…(そうでもないのか?)
・プロダクションデザインといえば、レクターの刑務所とか脱出の際の無駄に手をかけた磔とか、こちらも神がかっている。(後者はよくスチール的に引用されてたような印象があります。)
・アンソニー・ホプキンスはそれまでに十分な実績はあったけれど、実質この作品でブレイクした印象がありますね。
・犯人のアジトと警察の作戦のカットバック、突入したら、ジャジャーンもぬけの空でした!は今さかんに再利用されているけれど、この時点では現在ほどケレンが強くないから、ちょっとうむ?となる感じでした。
・ジョディ・フォスターさすがだったなあ。
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