SSSS.GRIDMAN(雨宮哲)

 (ネタバレ:それと面白く見た方は読まない方がよいかもです。)放映当時話題になっていたのは知っていたけど見てなくて、今回映画版ができて改めて話題になっているので、いい機会だからと初めて見ました。

 夢中になって最後まで見たので、まあ面白かったのは間違いないけど、結局ああいう結末になることが最初から分かっていたら、「あ、もうそういうの間に合ってます」って思ったかな。もうエヴァ的な話はいいのではないか。最後が実写っていうのもなあ…。

 悪役のアレクシスの意図が正直よくわからなくて、人間のネガティブな感情をエネルギーにしたいならアカネ個人に執着するのが非効率だなと思うし。ドラマツルギーの観点からするとアンチ君の突然の変心もよくわからなかった(なんか燃える展開が欲しかったというなら乱暴だったと思います)。

 顧みるに、おなじトリガーのアニメなら『キルラキル』のツイストの方が決まっていたし、同じような話でも『まどかマギカ』にはSFとしてのセンス・オブ・ワンダーと呼ぶに相応しい飛躍があったと思うんですよね。個人の内面に終始しそうなところが、世界の在り様に接続していた、みたいな点で。

 良い点としては、やはりアニメで怪獣映画をやってみせたところと、板野サーカスや金田作画みたいな巨大ロボのケレンを両立させたところかなと思います。作画のクオリティも高かったし、あのまま普通に娯楽作としてやり切ってくれたら…とは思いましたね。(といいながら『SSSS.DYNAZENON』も見てしまいそうだけど。)

☆☆☆1/2