アレンは本当にスカーレット・ヨハンソンが好きなんだな、とよく分かる映画だったし、概ねそれが全てと断じてもいいくらい。これだけステキに撮られてたらまあ女優冥利に尽きるでしょうね。直接的な描写は控えめなのに『マッチポイント』より色っぽいし。
それに対してヒュー・ジャックマン演じる貴族の造型の薄っぺらいこと(映画それ自体の出来とは無関係に)。作風といってしまえばそれまでなんだけど、ほとんど人物というよりかきわりの一部みたい。『ブロードウェイと銃弾』を観た時にとくに思ったのですが、ウディ・アレン作品に出てくる超ステレオタイプの登場人物や演出というのはどこまで本気で狙っているのか、時々不安になります・・・
☆☆☆1/2