2020-01-01から1年間の記事一覧

イミテーション・ゲーム(モルテン・ティルドゥム)

タイトルが安っぽい感じがして何となく見逃していたのだけど、素晴らしく面白かった。時々、映画本編もさることながら脚本の出来の良さそのものに感じ入るタイプの作品が有るけど、正にそんな感じでした。※1 前半のチームものから冷えびえとしたエスピオナ…

悪女(チョン・ビョンギル)

むちゃなアクションを画にしてやるんだ!(ニキータが好きなんだ!)という心意気は凄かった(窓を突き抜けたりバイクを回り込んだりという追従するカメラはどうなってるのか本当にわからなかった)。ただ敵も味方も作戦がずさんすぎるし、娘が不憫すぎる。…

数学的にありえない(アダム・ファウアー)

イーガンとまでいかなくとも、もうちょっとSFなのかと思ったらノンストップアクション「SF風味」程度だった。でもアクション作品としてはかなり面白かったです。(途中のとあるツイストは、そういう方面を予想してなかったからお!っとなりました。) 結…

時をかける少女(大林宣彦)

小学生のころ見たきりだったのですが、改めて見てみたらストーリーラインは結構無茶だなと思いました。原作だと何度かタイムリープがあるのでこのままじゃいけないという切実さがあるけれど、この物語だと事実上1回だけだもんなあ…まあこの映画ではその点は…

スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム(ジョン・ワッツ)

(ネタバレ)すごく丁寧に考え抜かれた脚本だなと唸らされました。ところで、これまでのヒーローのエフェクトをどうも流用している感じが、MCUらしからぬ安っぽさを醸し出しているのだけど、それがミステリオのうさん臭さに通じているところが上手いなと…

クリード 炎の宿敵(スティーヴン・ケイプル・Jr)

(ネタバレ)前作より好きでした。正直ドニーについては1作目で語るべきことは語りきってしまっていたので「主人公は地獄の特訓をくぐり抜けてなお敗北して、それでも得るものがあった」という結末でもよかったと思うのだけど、そうなると裏テーマ(かつ真…

パターソン(ジム・ジャームッシュ)

一筆書きみたいな、スケッチみたいなスタイルで書かれる映画だけど、しみじみ味わい深い作品でした。登場人物の背景すら説明しないのが、匂わせることすらしないのが、潔い。※ 詩(だけに限らず何かを創作すること)のすばらしさとか、ちょっと大げさに言う…

ザ・アウトロー(クリスチャン・グーデカスト)

ジ・アウトローじゃないの?ということはさておき、終盤の銃撃戦で強盗団のボスのメリーメンがアサルトライフル(バトルライフル?)を固定使用する際、右肩を押さえながら撃つスタイルが今まで見たことなかったので「本当っぽい!(実際の運用は知らんけど…

デス・ウィッシュ(イーライ・ロス)

ザ手堅いという感じ。ひどいことされたらきっちり借りは返すぜ!続編もよろしく!みたいな楽しさはありましたが…。 オリジナル版は時代もあって陰惨な感じの後味で、そこで平仄が合ってる印象でしたが、こちらはあまり自警団行為、ダメゼッタイみたいな感じ…

スカイライン -奪還-(リアム・オドネル)

前作も相当変だったけど、今回は輪をかけて変だった。前半と後半で全然違うジャンルになっちゃう感じが、「昨日見た夢なんか変だったな…」という感触そのものというか。無茶しやがって、というのが率直な感想です。フランク・グリロがファースト・クレジット…

ブラック・クランズマン(スパイク・リー)

黒人警官がKKKに潜入?!という出オチ的な設定が呑み込めなくて(実話ベースだけど)、「作られるべき意義」は理解できるけれど、作品としては今ひとつだったかな。 どうしてそう感じるかという原因を考えるに、相棒で実際に潜入することになる白人警官の…

拳銃使いの娘(ジョーダン・ハーパー)

最近の傾向なのか、小説としては面白すぎるし格好良すぎる。つまりテレビドラマの脚本や梗概ならいいのだけど、小説という媒体としてはユーザーフレンドリーすぎるんじゃないかな。熊が代弁する描写や、登場人物描写(というより設定の説明みたい)に特にそ…

パラドックス・メン(チャールズ・L・ハーネス)

アクのないベスターみたいな感じだったかな。この作品のために発明された「ワイドスクリーン・バロック」ということばに感じる個人的なイメージは熱狂、熱血なんだけど、もうちょっと理知的でクールというか。 といいつつ、矛盾するようだけど、ハッタリじみ…

スパイダーマン: スパイダーバース(ロバート・ペルシケッティ・Jr、ピーター・A・ラムジー、ロドニー・ロスマン)

すごくくだけた調子でだけど、とても大切なことを伝えてくれていた気がする。想像以上に面白かった。あとエンドクレジットの演出って、ちょっと007っぽかったですね。 ※子豚のスパイダーマン関係のエピソードはみんな気が利いてたなあ。 ☆☆☆☆☆

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(J・J・エイブラムス)

結論としては、迷走した企画の割には健闘してたな、という印象。単独のSFアクション作品としてだったらすごく面白かったと思うのですが(荒れ狂う海上でのデス・スター廃墟を舞台にした決闘は名シーンでした)。JJはやはりTVの人であって、クリフハン…

バンブルビー(トラヴィス・ナイト)

これは良いETもの、だったと思います。本家シリーズよりも80年代スピルバーグ精神を継承してたと思う。あと本家のようなアクションガチャガチャさがなくて、殺陣の構成がスマートだったのも見やすくてよかったです。 ☆☆☆1/2