あまり芳しい評判を聞かなかったので見ていなかったのですが、実際見てみると、まあ、そうかなと思いました。
前作『アウトロー』は、70年代風のアクション(見せ場はごく限られていて、その代わり話運びと演出の妙で魅せるのが醍醐味)に徹するというところがストイックかつこういうやり方があったのか、と逆に新鮮だったのですが、今作は何となく勢いで作った大味90年代アクションといった案配で、前作の良さを全て失ってしまった印象でした。
90年代風という点で言えば、コンビの女性が必要以上に下着でうろうろするみたいなセクシー担当というのも、別になあ…という感じだし(2010年代の映画とは思えない適当さ)、あと主人公の娘かもしれないという守るべき少女が、逃避行の道中コンビの女性から習っていた護身術で危機を脱するという展開も、まあその伏線でしたよね…みたいな適当さ(2010年代の映画とは思えない:2回目)で、いかがなものかと言わざるを得ない。
原作を読んではいないのですが、テレビシリーズから推測される「リーチャーらしさ」という点からしても、①「現代のシャーロック・ホームズ」的、常人離れした洞察力と②活路を切り開くためには暴力も辞さない「過剰な戦闘能力」が、あまりキャラクターとして活かされていない印象で、「キャラクターのシリーズもの」の楽しさも物足りない感じでした。
何のために続編を作るのか?をもうちょっと煮詰めてスタートした方がよかったのではないかな。
☆☆☆