ちょうどいいヒーロー映画という感じでした。毎回『ウィンター・ソルジャー』級が観られる訳もないのだから。
ヴェノムさんが想像してた以上に優しいし、親切すぎる。原作設定から「寄生獣」に大分寄せてきた感じがあった。
常識からいえば、ストレスのせいで自分の頭がおかしくなった症状、なんだけど、どうしてもそう思えないし、周囲に証明するすべがない、というサスペンスとか、異星生命体との共同生活に少しずつ馴染む過程とか(「謝るなら今だぞ」)、尺が短いのは良かったけれど、そのせいで描写が性急になったきらいがある。
ただその一方で、新しく獲得した能力でどれほどのことができるのかの説明シーン(個人的にヒーローものはそこが大好きなのですが)もちゃんとあって(「なんだあそこに登りたいのか?それなら早く言ってくれよ!」のくだりとか)、全般的に演出がちょっと乱暴なんだけど、あるとなしでは印象が随分違うはずの「1作目が押さえておくべき」描写がちゃんとあったと思う。
総じていえば悪くなかったです。続編にも期待してます。
☆☆☆1/2