2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

崖の上のポニョ(宮崎駿)

今回の宮崎監督はかなり自由だなあ。自由すぎる感じもあったけれど。支離滅裂な物語にどう決着をつけるのか、が映画最大のサスペンスになっているというのもすごい。あと伝え聞くとおり、今までの作品では隠し味的な要素だったエロスが今回かなり直球。宗介…

ループウィラー:スイスコットン・ポロ

肌触りとフィット感が他のブランドのものと比べてひとレベル違う印象。袖を通した瞬間、ちょっと「おっ?」てなるくらい(まあその分少しだけ値もはるのですが・・・)。例えていうならラコステの生地をより繊細にした感じ(カチカチのカノコ地じゃなくて)…

ロッキー・ザ・ファイナル(シルベスター・スタローン)

月曜ロードショー世代の僕としては、ロッキーといえば羽佐間道夫なんだよね。という訳で、吹き替えで見たのですが、やっぱり何だかこみ上げるものがありました。 しかしあのテーマ曲がなければあそこまでロッキーが善戦できたかどうか・・・最近キャラの立っ…

悪魔の薔薇(タニス・リー)

以前なにかの記事で、「日本に少年マンガ、少女漫画というジャンル分けがあるのに対し、欧米では男子のヒーローコミックに対応する少女向けのコミックというものがないけれども、例えば(『ヴァンパイア・クロニクル』などで知られる)アン・ライスのような…

戦争広告代理店−情報操作とボスニア紛争−(高木徹)

「情報を制するものが勝負を制する」という言葉を目にすると、「決定的な情報を入手した方が勝利する」という意味だと捉えがちですが、それよりもっと上流の「情報の出所をコントロールする者が勝負を制する」ということなんだなと。そういうことが国際社会…

デス・レース2000(ポール・バーテル)

id:Dirk_Digglerさんのこちらの記事に触発されて。恥ずかしながら初見だったのですが、車、バイオレンス、おっぱい(+スタ)なんて、みんなの大好物がてんこ盛り。そりゃあカルト映画にもなろうというもの。コーマン御大が、いかにハリウッドで100本の映画…

失われた探険家(パトリック・マグラア) 

映画ファンにはクローネンバーグの『スパイダー』やスティングの『グロテスク』の原作者として知られる作家の短編集。 この作家は常軌を逸した偏執的な主人公が語る「信頼できない語り手」系の小説で有名なのですが、実は父親が高名な犯罪精神病院の院長で、…

タロットカード殺人事件(ウディ・アレン)

アレンは本当にスカーレット・ヨハンソンが好きなんだな、とよく分かる映画だったし、概ねそれが全てと断じてもいいくらい。これだけステキに撮られてたらまあ女優冥利に尽きるでしょうね。直接的な描写は控えめなのに『マッチポイント』より色っぽいし。 そ…

ホット・ファズ(エドガー・ライト)

この監督の映画に自分が期待してたのは、やっぱり「おもしろうて、やがて悲しき」みたいな話だったのかな。最後の大アクションが大アクションである必然性に乏しいというか・・・単純に、敵役の画づらが厳しかったのか? 前半の「坊ちゃん」みたいな(『ウィ…

冷たい方程式(V.A)

SFマガジンに掲載された作品のうち、各作家の短篇集などには収録されなかった作品を集めたもの。悪く言えば落葉拾いなので、有名作家たちの作品でありながら「ものすごくインパクトのある傑作」はない。表題作を除いては。 熱心なSFファンでなくともタイ…