カウントダウン・シティ(ベン・H・ウィンタース)

 3部作なので前作からのブリッジという位置づけになるのでしょうか。ちょっとがっかりした、という感想も目にしていたのでどうだろうと心配していましたが、悪くなかったですね。

 小惑星が衝突して世界が滅ぶとされている設定だから、というのももちろんあるのだけど、もっと根本的に作者の内面の厭世観が端々に現れているように思われて、(簡単に良い悪いと言えないような)それが独特の雰囲気を醸し出しているような気がします。コロナウイルスの蔓延する現在だからこそ、作品の閉塞感に響くものを感じてしまうのかもしれません。

☆☆☆1/2