登場人物以外の人も含めたいろいろな人々が、カメラのこちら側に向かって馴れ初めを語る、というのが導入部分というタイプのラブコメ。そう聞いて、あなたが想像した内容で大体100%当たってると思います。
離婚で心に大きな痛手を負った男女が、ネットでパートナーマッチングサービスを介して理想の相手にめぐり合うまでの物語。主人公は実はダイアン・レインで、若い頃には想像も出来なかったような味のある女優さんになったなあという感慨が。さて相手を演じるのはジョン・キューザック。
言っていることは正論で、純朴な人なんだけど、余りにも情熱的で猪突猛進なので実際に知り合いにいたら面倒くさいのではないか、という役をやらせたら天下一品。『すてきな片思い』や『セイ・エニシング』の頃からブレが全くない。というか同じキャラ。結局ヒロインは一途さにほだされてしまうというのがお約束。現実もそうだったらいいんですが。そういえば、ジョン・キューザックって、「登場人物が観客に向かって語りかける」というタイプの映画によく出てる気がする。
ところで今読んでいるケリー・リンクの『マジック・フォー・ビギナーズ』収録の『妖精のハンドバッグ』に「君、ジョン・キューザックって俳優知ってる?」というセリフが出てきて、おぉシンクロニシティ!と嬉しくなったんだけど、「あの俳優ね、女に寄っていって、腋の下の匂い嗅ぐのが趣味なんだよ」・・・やっぱり現実では知り合いになりたくない感じ。
☆☆☆