アイ,ロボット(アレックス・プロヤス)

 「マニア」ではなくて「ファン」的によく映画を観ている友人たちの間で評判がよかったのを思い出して、DVDを借りてみた。予告編を観る限りではすごくつまらなさそうだったもので、リアルタイムでは見送っていたのだ。

 結論から言うと、大変面白かった。まあこの映画に関しては公開当時、割とコアなSFファンから「3原則」に関してのクレームが多かったのも覚えていたので、そういう作品なんだろうという予想をもって、おおらかな気持ちで臨んだのも大きかったかもしれない。

 真の黒幕の論理的整合性みたいな(SFマインドに関わる部分の)瑕疵以外にも、「最初から銃を使わずに鋼の拳でドアをぶち破れば早かったじゃん」「ブレーキ痕までは消せないだろう」みたいな大規模予算のアクション作品によくある風のアラは正直たくさんある。しかし謎の解決までの伏線の張り方とアクションの盛り上げ方(特にロボットのサニーが妨害をかいくぐってアイテムを届けるシークエンス)は非常に上手なので、ここは素直に楽しむのが正解でしょう。だってSuggested byアシモフなんやから。そういうことだから。

☆☆☆☆