『回路』は「この世ならざるもの」の空気をいかにして映画に取り込むか、が見所でした。だから主体である幽霊のアクションではなく、むしろそれに対する人間のリアクション(「パソコンのシミュレーション」「赤いビニールテープ」)に腐心していた訳で。
ところでこのリメイクでは、観客を怖がらせる演出に関して微妙な判断を迫られる局面になると、必ずフィジカルな方を選択してしまう。やっぱり「いかがなものか」って思ってしまうんですよね。(邦画にしては珍しくフィジカル志向だった(というか邦画のハリウッド・ホラーへの回答だった)『リング』『呪怨』がまずリメイクされたのは、故なきわけではなくて・・・)設定だけが欲しかったんです、と言われたら、そうでしたかというしかないけれど。
☆☆☆
※そういえば『ゴシカ』でも幽霊のあのカクカクした動きが模倣されてましたね。