ギャングもの、捜査官もの、のおいしいところだけ(登りつめるまで、追い詰めるまで)でできている映画だから面白くないわけがない。そしてやはり面白かった・・・栄華を極めたら後は崩壊を描くしかない訳で(しかもそれは蛇足になることが多い)。実に巧みな構成。あとは箇条書き方式でシーン感想を。
・デンゼル演じるフランクが下手をしでかした身内に仕置きをした後のシーン、血が付いたアルパカのラグをどうするのかと思ったら、「こするんじゃねえ!、炭酸水で叩き出すんだ!」ちっちゃ!、しかもそんな具体的に・・・
・フランクとラッセル・クロウ演じるリッチーの取調室のシーン。激昂したフランクがコーヒーの入った紙コップを叩き飛ばすのはアドリブだったそうなんですが、一段落した後で、「それじゃ話を聞いてもらおうか・・・」と自分のコーヒーを差し出すリッチー。演技合戦的にはラッセルとしては「してやったり」だったと思うけれど(実際盛り上がるんだけど)、観客にまでそれが伝わってしまうのはちょっとマイナスかなぁ。
・アヴェ・マリアが流れる中、次々と検挙されるフランクの文字通りのファミリー。定番の手法ではありますが、『ゴッドファーザー』へのオマージュだったような気も。
☆☆☆☆