開眼

 ゴルフのスイングとは不思議なもので、理論上どのように振り抜けばよいかわかっていても身体が再現できない。が、ある瞬間突然すべての理屈がかみ合って素晴らしいショットの連発となる場合がある。そうか!そういうことだったのか!あのレッスン書や雑誌に書いてあったのは、この動きを指していたのか。ついに掴んだぞ!もうこれで迷うことはない。なんなら友人を掴まえて啓蒙してあげてもいい。

 しかし次の回、わかったはずのあのコツは雲散霧消。どうやっても再現できない。おかしい、気に掛けるべきポイントはあれとあれだけのはずなのに…かようにスイングの神髄とは追えども追えどもたどり着けぬ蜃気楼のよう、いや、なまじ体現できた瞬間もあっただけに余計にたちが悪いかもしれない。

 けれどもこのような「開眼」の瞬間は程度の差こそあれすべてのゴルファーが実感していることらしく、全く同じことを宮里優作も言っていたから間違いない。いやーゴルフって本当に難しいものですね。

 しかしあえて言おう、今回は本当に掴んだぜ!