徹底した現場志向の工作員で「俺はこの国(ヨルダン)が好きだ」というディカプリオ演じる主人公、その言葉を自分に対するイヤミだとしか受け取れない現場を知らない指揮官ラッセル・クロウ、という配置は、アメリカの「良心」と、ともすれば手段と目的を取り違える「徹底した功利主義」をそれぞれ分かりやすく体現しているのだと思うのですが・・・
ただ主人公の行動をよくよく思い返してみると、結構独善的なんですよね。そこがイギリス人一流の屈折したアイロニーなんだとしたら気が利いてるなって思うのですが、結末含め物語を追っている限りではそういう風に読み取れなかったんだよなー。クロウの杜撰すぎる作戦展開も含めて脚本はもっと練ってほしかったですね。
☆☆☆