シナモンとガンパウダー(イーライ・ブラウン)

 噂どおり面白かった。カリスマ女海賊にさらわれた料理人が心ならずも航海を共にするうちにやがて…という物語ですが、ダイナミックな海洋冒険描写も良かったですね。主人公のペダンティックな語りも訳文が的確と感じられ、翻訳者の仕事が素晴らしいのだと思いました。

 ところであえて贅沢なことを言えば、現代からの視点で全方位的に正解を出そうとしている(しかもできているとは思うのだけど)ところが些か窮屈だったかな。

☆☆☆1/2