わたしはロボット<創元SF版>(アイザック・アシモフ)

子供の時分に読んだ時は非常に面白かった印象があったのだけども。
今回は直前に「ロボットの時代」(ハヤカワSF版)を読んで、そちらが大変面白かったのでちょっと肩透かしの印象。

世間的な評価はこちらの方が高いのだろうけど、訳文が硬いせいか、自ら課したロボット3原則の縛りをクリアする論拠がなんとなく屁理屈に思われて・・・。「ロボットの時代」にみられたような、課題解決のダイナミズムとそれを盛り上げるストーリーテリングの妙みたいなものが感じられなかった。一言で言うと「とんち」のカタルシスが味わいたい訳で。だからハヤカワのほうで改めて読んでみたいと思っている。

そういえば「ロボットの時代」では「陽電子頭脳」と訳されているものが、こちらでは「ポジトロン大脳」となっているのが最初は若干違和感があった。これはどちらを先に読むか、あるいは好みの問題なんだと思うけど。そういえばタカラの「ミクロマン」のバックストーリーにもポジトロン大脳がガジェットとして登場していたなあと20年ぶりくらいに懐かしかった。