カサンドラズ・ドリーム 夢と犯罪(ウディ・アレン)

 ユアン・マクレガーは「究極の選択に追い詰められて茫然自失、目があらぬ方向を見ている、というアップ」が歌舞伎の見得のように「いよっ」と声をかけたくなるようなキメの演技になってきたような。(実際にはそうでもないのかもしれないけれど、イメージとしてそういう役、場面が多い気がします。)
 プロット自体はよくある話を奇を衒わない演出で、というのが今回のスタイルなのだけど、しっかり面白い。まさに円熟と呼ぶべき作品でした(ということを先日『ロビン・フッド』でも書いたけど、なんだかそういう感じなんですよね)。
☆☆☆1/2
 しかし、船の名前を「カサンドラズ・ドリーム」って付けるなんて不吉すぎるだろ・・・