ギ・ローバー:ウエスタンシャツ

 シャツは基本的に消耗品だと思うのであまり高価なものには手を出さずにいたのですが、誕生日にちなんでだったらバチも当たるまいとあこがれのイタリア製シャツにチャレンジすることに。大柄チェックの麻生地。
 ギ・ローバーはマシンメイドのシャツでどこまでやれるかをコンセプトにしているファクトリーブランドなのですが、手仕事が入るとバルバ、もっと高級だとフライなどがありはするけれど、上を目指すときりがないし、気を使って着られなくなっても本末転倒なので、今回は普段でも着られるリアリティのあるものという趣旨で選択しました(予算に余裕があればフィナモレも欲しかったけどね・・・)。売りであるところの立体的なボディの構築というのは、なるほど今回着てみて初めて得心といった感じ。身体を包み込むようなシルエットになっていてとてもシャープな印象です。実は冬のバーゲンで某セレクトショップのオリジナルシャツを買ったのですが、カッタウェイカラーに立体的なパターンというイタリアシャツのトレンドをもろに意識したものだったにも関わらず、生地が妙な感じに余ってなんじゃこりゃという残念な買い物になってしまいました※。やはりシャツのような極めてベーシックなものであっても、ノウハウの蓄積あってのものなんだなと。一朝一夕にはいかない。
 ところでよく言われるところですが、着こなしのポイントは柄やデザインじゃなくて、まずは自分のジャストサイズが選択できているか。背は結構高い方なのだけど、痩せ形で肩幅がないので、これがなかなか実践できなくて。今回に関していうとサイズ展開がSかMしかないという2択。Sだと肩がピッと張った感じで着られるのですが、麻素材のためテンションのあそびがなく胸回りが若干ピチピチ。もうすぐ40歳になろうというのにちょっと如何なものか?とMを試してみると、丈、袖の余裕共にドレスシャツとしては全然差支えないけれど、せっかくのウエスタンシャツなのに普通すぎる。しかし印象は大違い。店員さんが「大概で決めろよ・・・」と苛立ちを隠せなくなるほどに試着し倒して、結局Sの方にしました。(正解だと信じたい・・・)
 ともあれ、チェックの縦のラインがぴったりポケットまで合わせてあったりとディテールがしっかりしているし、洗いの掛かったざっくばらんなニュアンスも素敵な感じ。ミドルゲージのカーディガンに合わせてみたり、ジャケットのカジュアルダウンに使ったり、シャツジャケット代わりに、と春から初夏まで用途も広そうです。オラなんかワクワクしてきたぞ!
☆☆☆☆
※ワイシャツはなかなか試着しないんですよね・・・