キャビン・フィーバー(イーライ・ロス)

 結構いい評判を聞いてたので期待してたんだけど・・・ホラーはやっぱりアッパーなノリがないと厳しい。つまるところ娯楽作品ではある訳で。

 羽目を外すつもりで山小屋にやってきた街の大学生5人組。だがそんな気楽なバカンス気分は謎の伝染病に罹った浮浪者の登場で破られる。その病気は生真面目なカレンに感染してしまい・・・

 状況が悪い方に悪い方に転がっていき、かつダウナーな展開。スラップスティック・コメディみたいに笑えるくらいポップなひどさならいいんだけど、これがまた中途半端にリアルで。極限状況下の人間のネガティブな側面を強調した話なもんだから、「閉鎖的な村」「常軌を逸した住人」「陸の孤島状態の山小屋」「役に立たない警察」「気狂いのこども」みたいな定番アイテムを配しているのに一向に盛り上がらない。

 『死霊のはらわた』がいかによくできていたのか、改めてよく分かる作品でした。

☆☆1/2