『ビーキーパー』は、カート・ウィマーの勢いだけはある脚本を、どちらかというと実務的な実直さで手堅く着地させたエアー監督の組み合わせが、思いもよらぬほど上手く行った、ということだと思うのですが、今回は人情噺をするにしても、ややピントがずれたところがあるスタローンの脚本と、それを十分に剪定しないまま映画にしてしまう監督、というあまりよい取り合わせといえないコンビだったために、こんな結果になったのかなと思います。
スタローン脚本のステイサム作品としては『バトルフロント』という地味な佳作があって、あれは感情の機微がきちんと描けている人間ドラマで結構好きだったのですが、要は監督の資質次第ということだと思うんですよね。エアーの監督作で今作と近い印象だったのは、むしろシュワルツェネッガーの『サボタージュ』で、いったいどうしたんだというずんだれ具合でしたけど、製作上の諸事情で現場がハンドリングできなくなると途端に作品のクオリティに出てしまうのがエアー監督なのかな、と改めて思った次第です。
とはいえ、アクション作品としてはジャスト水準作というか普通に面白い映画だったかなという感想でした。世間の実際を反映してなのか、救い出されるべきヒロインとその家族がインド系(お父さんはマイケル・ペーニャだったけど)というのは面白かったですね。インド系のキャラクターは娯楽作品でも最近増えていますけどね。
☆☆☆1/2