『ザ・プレイ』がその世間的高評価にも関わらずピンとこなかったので(なんというかいかにもディズニー的「弱者をエンパワメント」マーケティングオリエンテッドな感じが居心地が悪いというか、どうですか!と言われてる感じがして)、今作も若干心配だったのですが、半分当たって、半分外れた感じでしょうか。
良かったのは終始展開がスムーズで、最後まで面白いまま連れていかれたこと。不満だったのはティアさんが気持ちやテーマまで含めてしゃべりすぎなこと、そうこうする内にデクくんまで内面を開陳しすぎになってくること。ティアが半身がないことも含めてC3PO(とその鬱陶しさ)を踏まえているのは分かるんだけど、一方的に話している感じでもよかったのでは?もっとプレデター(ヤウージャ)は何考えているか分からない感じがいいんじゃないかな?
とはいえ、前半のボーン・バイソン狩り、半身分離したままのアクション等の組み立ては工夫があって楽しかったし、最後に透明になる悪の親父を成敗するシーンの「どうやるのか?」のアイディアもよかったと思います※1。そういうサービス精神はよかったですね。
☆☆☆1/2
※1 現地お猿のバドくんが成長していた描写から、ある程度の年月と経験を重ねて「これならやれる」と確信を深めて、満を持して兄の仇を獲りに来たんだな、というのが分かってグッときますよね。だから、そういう直接的でない描写から推測させる、セリフで説明しない方向の演出だったならば、という点が全体を通して惜しいと思われる点でした。
※2 冒頭の兄との手合わせの縦の移動を活用した殺陣は、まどか☆マギカ『叛逆の物語』の引用じゃないかなと思いました。