ヘッド・オブ・ステイト(イリヤ・ナイシュラー)

 内容は普通だったけど、工夫と小気味よさが売りの監督らしく、アドレナリン過多で時間が止まって感じられる(所謂「ゾーンに入った」)アクションシーンやカーチェイスシーンは面白かったです。アクションをCGで加工するのが当たり前の時代の映画ということなんだと思うのですが、そういう演出自体は他でもよく目にするものの、爆発物の破片が車のピラーに跳ね返る等の間一髪な感じとか、細やかな工夫が散りばめられていて、そういう積み重ねが凡庸な作品より頭一つ抜け出している印象を生んでいる気がしました。

 ところで、テーマとして「自国第一主義への異議申し立て」があったと思うのですが、結構な予算規模の映画で今作っちゃったんだ!というフットワークの軽さに感心したのと、それをロシアのオリガルヒの息子が監督しているという皮肉も面白いといえば面白いですね。
☆☆☆1/2