アビゲイル(マット・ベティネッリ=オルピン、タイラー・ジレット)

 ホラーとして宣伝されているけれど、実際は「状況によって敵味方が入れ替わるタイプのクライム・サスペンス」の変数としてヴァンパイアが導入されている、という話でしたね。呉越同舟のサバイバルにモンスターが、という設定には『ドント・ブリーズ』や先日見た『オオカミ狩り』と似た印象を受けました。「ベビーシッター」である主人公を含め、あまり登場人物に同情する気になれないという点でも『ドント・ブリーズ』に似てたかな。

 役者陣は皆それなりに有名で、プロダクションデザインもそれなりにお金がかかっていそうで、撮影も…という中堅規模の映画らしい丁寧さはありました。ただ、面白さとしてもその枠内に収まってしまった印象で、誰の企みなのか?という物語を駆動する中心となる謎も「最初からそうだと思ってました」というもので、残念ながら突出した要素のない凡庸な映画だったかな。それなりに面白かったけど。

☆☆☆